貯金ゼロから簡単に貯金する方法

金融広報中央委員会が毎年発表している家計の金融行動に関する世論調査によれば、単身者を含めて3割ほどの家庭が貯金ゼロとなっている。

 

実際、ボクの周囲にも貯金がない人がいる。

彼ら、彼女らに共通しているのは、貯金がないのではなく、貯金をしないのである。

 

失業したり、病気になったりして、収入もなく、支出ばかりという状況なら貯金できないのは当然だ。

 

でも、安月給だったとしても、貯金をすべきである。それこそ一ヶ月に100円でも立派な貯金だと思う。もちろん、たくさん貯金した方がいいに決まっているけど、全く貯金がない人にとっては、月1万円の貯金が遥か高い山に登るかのようなハードワークなのである。

 

さて、本題の簡単に貯金する方法について話をしてみたい。

先人の教えにも毎月の収入の10%を貯金すべしというものがある。

月収10万円だったとしても1万円はなかったものとして貯金するのだ。つまり月収9万円だったものとして生活していけばいい。

それも可能な限り給与天引きがいい。そうすれば自動的に、なおかつ強制的に貯金することができるからだ。

 

貯金がうまくいかない人の特徴として、毎日頑張って働いている自分に対し、給料日に買い物や外食などでご褒美を与えてしまうということがある。

もちろん、精神的なストレス解消の意味でも、あるいは貯金を長続きさせるためにも買い物などで自分にご褒美をあげることも大切なことかも知れない。だが、それはある程度の目標額が貯まってからにしてもいいのではないか。

 

貯金ゼロの人は、まずは10万円を目標にしよう。お金持ちを目指してはいけない。最初はちょっと背伸びをすれば届きそうな金額を目標にすることから始める。いきなり100万円などと高い目標を設定してはいけない。高い目標には、人はなかなか辿り着けない。挫折する可能性も高くなる。だから、最初は低めの目標を設定して、10万円の次は30万円、さらに次は50万円というふうに段階的に目標金額を引き上げていく方が良い。そして、この目標金額を達成した時に、ささやかなご褒美を自分に与えてみよう。

 

貯金するためにはマインドセットが重要だ。

買い物やお酒を飲みに行ったりすることを控え、お金を使わなくてもいい楽しみを見つけよう。貯金を成功させる最大のポイントは、ズバリ使わないことである。車でドライブするのも楽しいけど、ガソリン代がかかる。たまには歩いてみよう。いつもの通りを曲がって、行ったことのない路地裏を歩いてみると新しい発見があったりするものだ。公立の図書館に行ってみるのもいい。最近は本だけでなく、DVDなどで映画を観ることができるところもある。登録するだけで無料で一日中、楽しめるものだ。ぜひ、お金のかからない趣味を見つけて、心から楽しむことを覚えて欲しいと思う。これを実践するだけで、ストレスなく貯金することが可能になるのだから。

 

もう一つマインドセットで覚えておいて欲しいことがある。

それはパーキンソンの第二法則のことだ。イギリスのシリル・ノースコート・パーキンソンという学者が提唱したもので、この法則は、支出の額は収入の額に達するまで膨張するというものである。

ちょっと難しい話に聞こえるかも知れないけど、わかりやすくいうと、給料が28万円の人が30万円に昇給したとしても、2万円は残らないで使ってしまうものということだ。

パーキンソンの第二法則という名前がつくほど、この法則は正しい法則であり、年収600万円で生活していた人が部長に昇格して年収800万円になると年収800万円の生活をするようになってしまうというものである。

つまり、収入が増えたからと言って自動的に貯金が増えるということはない。むしろ支出が増えてしまい、万一病気などで収入が減った時に対処できなくなってしまうことがあるのだ。

この法則を知った上で、これに反論する形で貯金をしていこう。

仮に収入が増えても貯金が増えないからといって自己否定をする必要はない。パーキンソンの第二法則の正しさを証明しただけのことなのだから。

とにかく、この法則に逆らおう。そのためにも何としても目標金額を貯金するという確固たる意識をマインドセットしよう。